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2020年度オンライン研修雑感


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最終更新時間:2021年02月05日 22時46分58秒
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2020年度も、たくさんの新人研修や、ビジネスパーソン、エンジニア向けの研修をさせていただきました。多くがオンライン研修でしたが、まだまだ改善の余地があったり、教育担当者の「思い」と受講者の「ニーズ」 (そして私の希望w) がずれていることも多くあったように感じます。そのあたりも含めて、雑感やメモを投稿しています。メモなので、あまり整理していません。


雑感

  • 何のためのオンライン研修か? 感染対策であれば、受講者は家にいて、講師を都心に集めて同じ教室で実施・サポートする体制 (そういう案件がたくさんありました) は妥当といえるか? 「集めない」を先に制約条件として設定し、その中でのベストなコミュニケーション、研修サービスを検討していくべきでは
  • モバイルWiFiでオンライン研修は実施できない
    • 実施する側も、有線LAN、光回線を確保する
  • 雑談が大事 (朝の雑談セッション、昼のオンラインランチ会など)
  • ひとりにしない (個人ワークでもブレークアウトセッションでなど)
  • BGMがあるとよい
    • 開講前の音声確認、講師が間を置きたい場合 (黙っているのか音声トラブルかわからないので)
  • 理解度は7掛け
    • 集合と同じ内容を同じ時間でやろうとするのは無理。時間をかけるか、内容を減らすしかない
  • 身振り手振りは使えない
  • ジョークは伝わらない (ベタ中のベタにとどめる)
  • わからないことをわからないまま共有しあうグループワークは危険
    • ただの雑談の時間になる。講師が介入してのコントロールも難しい
  • 介入はチャットで
    • グループワークでの状況確認などで、会話に割り込むタイミングが掴めず、アンケートで指摘される (間が悪いなど) ことがあった。よっぽど会話が止まっている場合以外、音声での介入は困難
  • 言葉は、短く言い切る (ネットがプチプチ切れても理解できるよう)
  • やって欲しいこと、到達して欲しいところを明示する
  • 画面の拡大は、人によって受け取り方が異なる
    • 「大事なところを大きくしてくれてわかりやすい」という人もいるが、「自分でPDFを拡大するので、余計なことをしないでほしい」という反応も。特にZoomitを駆使する講師への反応として多くあった
  • オンラインにおける情報保障
    • 字幕機能、音声認識などの活用。障害のある方以外でも、話し手のマイクや聞き手のスピーカーの質で、情報が伝わらないことを念頭に
  • 受講者を (技術者として、ビジネスパーソンとして) 尊重する
    • オンライン研修に限った話ではないですが、「できる人をできない人のサポート役にする」のは、できる人の学ぶ機会を侵害している。できる人は、もっと先に進むべき
  • 実習環境は、できるだけ (1) コンパクトに (2) クラウドで (3) 間違えようのないかたちで用意する
    • 「インストールも訓練だから」というのは言い訳。研修で本当に学んでほしいこと (後で実務で行うことと同じこと) にフォーカスした環境整備をする
  • オンラインで、小さな画角で見ることを念頭に置いたコンテンツ作成
    • 「小さなノートPCで受講する人もいます」と認識していて、なぜA4縦のコンテンツを頑なに続けるのですか?なぜ小さな画面で見えないサイズでPowerPointに文字を詰め込むのですか?
  • そもそもライブである意味は? 対話を主としない研修は録画配信すべき
    • 私は技術を学ぶ中盤以降の研修について、「ライブの価値」などというものは全く感じておりません。時間の制約で、できていない受講者も実習を中断させられるなど、デメリットしかないと思います。勤怠管理との兼ね合いはありますが、「主体的に」学ばせるというのであれば、録画コンテンツをしっかりと視聴し、実習問題を解けるまで自分のペースで取り組ませることが重要だと思います。その結果を評価してこそ、まさに「主体的な」学習ではないでしょうか
  • チャットは便利
    • 私は普段から、Webの情報などを大量に補足で紹介するので、そのURLを都度共有できるのは便利。集合研修でもチャットなどの情報共有機能じたいはあったほうが良い
    • (共有する情報を事前に印刷して配布してほしかった、とかたまにコメントがありますが、「経産省 AI ガイドライン」で検索すれば出てきますよ、とか親切にご案内しているので、そのくらいは自分でやってください)
  • 自分の声のフィードバックが気になる
    • 受講者から音声で質問があるかもしれないので、スピーカーなりヘッドセットなりでオンライン研修 (ビデオ会議) の音声を聞いていますが、「声が、遅れて、聞こえるよ」(©いっこく堂) が気になる
    • なんとか、自分の声だけカットしてフィードバックできないものか
    • ビデオ会議ツールではなく、Windowsの設定で解決できた
  • 自己開示は大事
    • 講師の環境、どこに何があって、何を見ているのかを事前に開示することで、受講者の不安を解消できる

参考: 筆者の配信環境

せっかくなので (?) 筆者が使用しているマイク、カメラの商品リンクを示します。スピーカーは、20年モノのROLAND MA-8です。


ロジクール ウェブカメラ C922n ブラック フルHD 1080P

Razer Ifrit and USB Audio Enhancer Bundle ヘッドセット

住居の事情などで、どうしてもオープンな配信環境が作れない場合は、「だんぼっち」なども検討してはいかがでしょうか。まじめに。

他社の取り組み

 サイバーエージェント: 1ヶ月の新卒エンジニア研修をフルリモートで実施したら、想像以上にメリットが多かった【導入編】

https://developers.cyberagent.co.jp/blog/archives/25542/

 フルオンラインで行った、ペパボのリモート新卒研修をまるっとお見せします!

https://hr.pepabo.com/report/2020/04/24/3830

 約100人でのZoom新入社員研修で得られたリモート研修・ワークショップの知見を共有します!

https://engineering.linecorp.com/ja/blog/new-employee-training-on-zoom/

 オンラインでの新卒研修の作り方〜アジャイル研修について

受講者が講師から得る情報はオフラインとオンラインでは異なります。オフラインではスライド、講師の言葉、表情や手ぶりから情報を得ますが、オンラインでは講師の表情、話し方がより鮮明に映ります。普段から気をつけていますが話し方(文節の間に挟む『えーと』などの癖、語尾の長さ、語感の強さ、話すスピード、発音の強弱)はオンラインではヘッドホンをしている方もいてより顕著に届き、ノイズになりやすいです。

https://techblog.yahoo.co.jp/entry/2020091430016616/

 NECマネジメントパートナー: 遠隔ライブ事例紹介:グループ開発演習もオンラインで!IT人材向け新入社員研修の全コースを遠隔ライブで実施

https://www.neclearning.jp/topics/202007008.html

 NECマネジメントパートナー: 新入社員・若手社員のためのセルフペースラーニング(2021年春)

https://www.neclearning.jp/training/newcomer/s_selfpace.html

 研修資料まとめ.md

たくさんの会社が、新人研修資料やノウハウを公開しています。
https://gist.github.com/gcchaan/02f4746a323acac4095c30e0783a3912

大学生・中高生の意見、大学教員の工夫

 関西大学、オンライン授業に関する学部生アンケートの結果を発表

学部生に、オンライン授業のメリットを尋ねたところ、「移動がない」が約85%、「自分のペースで学習できる」が約65%で上位を占めた。ほかにも、「倍速で講義映像を見る」と答えた学生も約35%に達している。

一方、オンライン授業でストレスを感じていることとしては、「課題の量」という回答が約80%、提出したレポート課題に対する「フィードバックがない」という回答が約60%に達した。

オンライン授業の形態別に、対面授業再開後も取り入れてほしいかを尋ねたところ、「リアルタイム型」(29.6%)よりも「オンデマンド型」(52.7%)の希望度が高かった。

https://edtechzine.jp/article/detail/4688

 東洋大学が全国15大学の学生対象にコロナ禍対応のオンライン講義に関する意識調査を実施、40%がオンライン講義・33%が対面講義を希望

https://edtech-media.com/archives/39731

 立正大学授業改善アンケート、オンライン授業に一定の教育効果

授業形態としては「オンデマンド配信型」と「オンデマンド配信型+同時双方向型(複合型)」で、内容理解や知識習得、総合満足度のスコアが大きく上昇。

オンライン授業においては、「オンデマンド配信型」を中心とした手法がより教育効果の高い授業形態であると推察。

https://ict-enews.net/2020/09/24ris/

 茨城大学が遠隔授業に関する学生アンケートを実施、76.1%の学生が遠隔授業での学修に肯定的回答

遠隔授業において十分な学修ができたかについては、76.1%の学生が肯定的回答

授業の理解度、満足度の平均値はいずれも昨年度より向上した。

1回の授業についての予習・復習の平均時間は、昨年度より1.2倍増加した。

https://edtech-media.com/archives/38444

 中高生の8割がオンライン授業の継続意向、アオイゼミの調査から明らかに

「オンライン授業」を利用している生徒の8割超が、今後も「オンライン授業」を継続して利用したいという意向を示している。

https://et-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/3719/3719_fig04.png

「オンライン授業」のメリット(複数回答)としては、「自宅で勉強できる」(86%)、「自分のペースで勉強できる」(71%)、「集中できる」(36%)が上位となった。

https://et-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/3719/3719_fig05.png
https://et-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/3719/3719_fig06.png

https://edtechzine.jp/article/detail/3719

 プログラミングの大学初年次教育をどのように遠隔で成り立たせるか?の記録

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科(FMS学科)における取り組み事例です。
https://note.com/nkmr/n/na57e5612eed3

 魅力的なオンライン授業をつくる「7つのコツ」とは? 慶應義塾大学の井庭崇教授が実践をもとに解説

井庭教授は、「リアルでやっていた授業をオンラインで『再現』するのではなく、オンラインならではの授業を『再発明』するつもりで、オンライン授業をつくることが大事」だと話す。多くの教員が実際にやってみて感じる、オンライン授業とリアルの授業との最も大きな違いは、学生・生徒の反応が感じられないことにある。そのためリアルの授業に慣れている人ほど、やりにくいと感じる。そこで、オンライン授業への臨み方を工夫する必要がある。井庭教授がおすすめするのは、オンライン授業を「ラジオ・パーソナリティの気持ちになって行う」ということだ。

https://edtechzine.jp/article/detail/4461

社会人の動向

 オフラインよりもWebセミナーを希望する人が約2倍

参加したいセミナーが「オフラインセミナー」と「Webセミナー」どちらか好きな方を選択できるとしたらどちらを選ぶかという問いに、「オフラインセミナー」を選択する人が18.4%に対し、「Webセミナー」を選択した人は35.5%と2倍以上にのぼることが判明。

Webセミナーを選択した人の理由は、時間の効率が75.3%と最も多く、次いで参加のしやすさが70.4%、交通費の不要が53.1%で、コロナの感染予防は35.8%と5位という結果に。「コロナの感染予防」という理由よりも、「効率性の高さ」からWebセミナーを支持しているという。

「オンデマンド型の受講スタイル」を希望する人や、「復習用の動画コンテンツ」を求めている人が多いことから、業務のリモート化・オンライン化が進んだことにより、セミナー受講者の意識にも大きな変化が起きていて、より効率性を重視する傾向が明らかに。

https://ict-enews.net/2020/08/20soucle/

 Tech Fun、「教育担当者は通学受講の方がいい」アンケート結果

受講者にはオンライン受講を好む割合が圧倒的に多く、対照的に教育担当者は通学受講の方がいいという結果が得られた。

オンライン受講の方が良かった理由としては、受講者からは「通学の労力がないから」という回答が多く、教育担当者からは社員のコロナ感染リスクを下げるために有用な手段と見られていた。

受講者では今後もオンライン受講を望むものが過半数を占めたのに対し、教育担当者では通学受講を望む割合が6割を超えた。

https://ict-enews.net/2020/08/04tech-fun/

 講師も驚く時間短縮と満足度アップの両立、オンライン研修を成功させた3つの工夫

1. 研修時間を短縮する

2. 資料やテキストは事前に配布。事前課題も用意する

3. 意見交換やディスカッションの時間をこまめに設ける

https://active.nikkeibp.co.jp/atcl/act/19/00199/061600001/

 退屈なWeb会議がクイズ番組に変身、新サービス「Connected Flip」

https://news.mynavi.jp/article/20200609-1051448/


カテゴリ: [教育,ITメモ]